1.「ブラックスミス」の意味
「ブラックスミス」を英語に戻すと "blacksmith"。 その意味は「鍛冶屋」です。
2. "blacksmith" の語源
"blacksmith" は "black" と "smith" から成ります:
- black ・・・「黒色」という意味のほか、「鉄の色」も意味します。 昔は鉄と言えば黒色でした(*)。
- smith ・・・ハンマーなどの道具を使って金属を加工する職人
(*) オックスフォード大学の研究者が 2009年に「Materials and Manufacturing Processes(素材と製造プロセス)」誌に発表した論文(先史時代からルネッサンス期までの特集に掲載された)によると、鉄(や鋼)製の品(鎧など)の外見は黒系の色(暗い灰色~茶色、青色)。 博物館などに展示されている昔の鉄製品が白っぽいのは、展示前に磨かれすぎたためだそうです。
"blacksmith" は「蹄鉄(ていてつ。 馬のひずめを保護する器具)を作る(修理する)人」の意味で特に使われることもあります。
3.「ホワイトスミス」とは?
金属を扱う職人 "smith" のなかでも、金(ゴールド)・錫(すず)・白鑞(しろめ)など明るい色の金属を扱う職人が "whitesmith" と呼ばれました。
ですが、現代の英語で "whitesmith" は次の2つの意味で使われます:
- ブリキなど明るい色の金属を加工する職人
- 鉄製品を磨いたりして仕上げる職人
鉄の鍛造を担当するのが "blacksmith" で、鍛造された鉄製品を仕上げる(ピカピカにする)のが "whitesmith"。
4. 関連語
- ウェポンスミス(weaponsmith)・・・ 武器職人。 鋭利な武器を主に作る人。 "weapon" の意味は「武器」。
- アーマースミス(armorsmith) ・・・ 鎧職人。 金属製の防具を作る人。 "armor" の意味は「鎧」。
- アーマラー(armorer)・・・ かつては「鎧職人」を意味したが、現代では「銃器の職人(=gunsmith)」や「(英国などの)軍や警察で武器の管理を担当する人」を意味する。
スターウォーズに登場するキャラ "The Armorer" は「鎧職人」の意味と「鎧に身を包む者」の意味を兼ねているかも。