自作のライトノベルで広告収入を得られるか?

目次
  1. アフィリエイト → ラノベの経緯
  2. 自サイトのアクセス数
    1. 検索経由のアクセス数
    2. 小説投稿サイト経由のアクセス数
    3. 小説検索エンジン
  3. 収益性
    1. 自サイトで発表する場合
    2. 小説投稿サイトに投稿した場合
    3. 書籍化された場合の収益
  4. 自サイトと小説投稿サイトの両方で公開すると?
  5. まとめ

1. アフィリエイト → ラノベの経緯

創作ではないWebコンテンツで得られる広告収入に私は限界を感じていました。 今も感じています。

サイト運営で個人が得られる収入には限界

思うに、Webコンテンツで得られる収入はサイト運営者の先天的/後天的な性質(知識・趣味・性格・能力)によって限界が決まっていて、その限界を超える収入額を達成することはできません。

例えば趣味や専門技能(自動車・写真・園芸・プログラミングなど)を持ち、そうしたジャンルで高い水準に達した人であれば、そのジャンルのサイトを作ることで一定の広告収入を達成できます。 しかし、そのジャンルに興味を持つ人口がアクセス数の上限であり、その上限に達すると収益はそれ以上には増えません。

趣味も専門技能もない人はさらに厳しい

趣味も専門技能も無い人では、さらに厳しい状況です。 どのようなジャンルであれ検索エンジンに認められるには、そのジャンルにおける高レベルの知識を要求されるからです。 特に金銭や健康が関与するサイトには、Google のYMYL(Your Money, Your Life)という方針が適用されるため、素人の個人のサイトが(熱心に勉強して作ったサイトであっても)検索エンジンに高く評価されるのは実質的に不可能です。

雑記ブログすら書けない人も

趣味も専門技能も無い場合には雑記ブログを書くことになりますが、雑記ブログも内容に需要がなければ話になりません。 貧乏アフィリエイターの陰気な日常を綴(つづ)った日記を読みたい人はいないわけです。

雑記ブログといっても人気を得るには核となるテーマが必要です。 それは例えば育児であったり、仕事のことであったり、購入したガジェットのレポートであったり、旅行記であったり。

つまり、趣味も専門技能も無く、需要がある情報を生み出す活動も行っておらず、貧乏ゆえに色々な商品を買えずグルメ旅行にも行けないなら、需要のあるWebコンテンツを書けないのです。

ラノベなら

しかし、ラノベのようなフィクションなら、現実の知識や活動に縛られることなく自分の好きなことを書けます。 自分の想像力と創造力しだいでコンテンツを増やせます。

私はロクに趣味も無い人間ですが、RPG的な世界は昔から好きで「小説家になろう」でファンタジー系のライトノベル(ラノベ)を読んでいました。 そこで、ラノベを書いてみようと思い立ちました(*)。 元来わたしは創作に全く興味がなかったのですが。
(*) このときの心境は「ラノベを書き始める方法」の ステップ 1.~5. の辺り。

2. 自サイトのアクセス数

2.1. 検索経由のアクセス数

最終的に10万文字ほどを自分のサイトで公開しましたが、3ヶ月が経過してもアクセスがサッパリなので小説用のサイトを消しました。 今では小説投稿サイトでのみ自分の作品を公開しています。

小説サイトは、やはり他のジャンルのサイトに比べて検索で著しく不利なのでしょう。 それも当然です。 小説には色々な言葉を使いますが、SEO的にターゲットとするキーワードがゼロですから。

2.2. 小説投稿サイト経由のアクセス数

小説家になろう」と「アルファポリス」という小説投稿サイトで自分の作品を自サイトのURL付きで公開していましたが、こうした投稿サイトから自サイトへの流入もほぼゼロです。

アルファポリスで「お気に入り」の数が600近くまで達した作品もありますが、それでも私のサイトまで来てくれる読者はいませんでした。

2.3. 小説検索エンジン

http://ept.s17.xrea.com/WanNe/index.shtml や、http://oe-p.com/、https://snohako.com/ といった創作物専門の検索エンジンやディレクトリに自サイトを登録してみましたが、これらからのアクセスはほぼゼロでした。

そもそも、こうしたサイトの利用者がとても少ない(1日のアクセス数が数十人~100人)ので、これも当然です。

3. 収益性

3.1. 自サイトで発表する場合

自分のサイト(無料ブログやレンタルサーバー)で広告収益を目当てに自分の作品を公開する場合はどうでしょうか?

仮に15万文字(文庫本1冊分ぐらい)の作品を50ページに分けて掲載するなら、一人の読者が作品を完読して発生するPVは50です。

そして(アドセンスを利用するという想定で)仮にページRPM(*)が200円でも、1読者が作品を完読したときの収益は僅か10円です。 自分の作品が 1,000人に完読されて1万円

さらに、わたし個人の読者としての体験からして作品が面白いほど広告に目もくれず次々と読み進んでいきますから、RPMが200円というのは見込みが甘いでしょうね。 100円ぐらいかも。 だとすれば、50ページを 1,000人に完読されて5千円。 ミミズの涙ほどの金額ですし、そもそも 1,000人を集めるのが不可能です。

(*) RPMとは Revenue Per Mille の略語で、表示 1,000回あたりの収益。 数字が大きいほど稼げている。

RPMには「ページRPM」と「広告RPM」がある。 ページRPMが200円とは、ページが 1,000回表示されるごとに(1ページあたりの広告の数にかかわらず)200円の収益が入る状態のこと。

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3.2. 小説投稿サイトに投稿した場合

アルファポリス

アルファポリスは、投稿した作品で発生した収益のすべてが作者に還元されると謳(うた)っています。

アルファポリスの報酬は1スコアが1円ですが、①1000スコア貯まらないと現金化できない(Amazonギフト券なら100スコアから)、③現金化は必ず楽天銀行を経由する、③スコアに有効期限(1年ぐらい)があるといった制限があります。

アドセンス広告を貼っている自サイトアルファポリスどちらの収益率が良いかは不明です。「アルファポリス」の1ptは1PVではないので比較が不可能です。
追記
その後もアルファポリスに投稿を続け1万スコア超を獲得しましたが、その感じからすると30~50ptで1スコア(≒1円)というところでしょうか。 アルファポリスのpt算出法は不透明ですが、1PVで7ptだと言われています。 したがって30~50ptは4~7PVで、仮に6PVで1スコアを稼げるとすればRPM(後述)は167円。 自サイトに広告を貼るのと遜色ない収益率です。

「カクヨム」の場合

いつの頃からか、カクヨムでもサイトの収益が作家に還元されるようになりました。

しかし、カクヨムはアルファポリスに比べておカネになりません。 アルファポリスで1万5千円稼げた作品が、カクヨムでは千円ちょっとしか稼げませんでした。 カクヨムの読者数が少ないからか還元率が悪いからか、アルファポリスの1/10にも満たない収益でした。
カクヨムの収益性が低かったのは、景気の影響もあるかもしれません。 カクヨムで公開し始めたのは、新型コロナで広告費が削られていたと思われる頃です。

アルファポリスとカクヨムではサイトの雰囲気が大きく異なります(カクヨムは作家同士の交流が盛ん)。 読者層も違うでしょう。 私感ですが、アルファポリスは女性読者が多く、カクヨムは文学好きと中高生が多い。

「小説家になろう」の場合

「小説家になろう」にも広告が貼られていますが、その広告で生じた収益は一切作者に還元されず、100%が運営者の懐(ふところ)に入ります。

「小説家になろう」で出版社の目に留まった作品が書籍化されることがあるので、そのチャンスが「小説家になろう」に投稿する作者が得る唯一の報酬です。

ですが、書籍化のチャンスは「アルファポリス」も同様です。「アルファポリス」自体が人気作を書籍化していますし、他の出版社も「アルファポリス」もチェックしているかもしれません。 「カクヨム」でも当然、書籍化のチャンスはゴロゴロしています。 なにしろ運営元が出版社のKADOKAWAです。

おカネ目当てで小説を書く作者にとって「小説家になろう」を利用するメリットは皆無です。 読者数が多いので「読まれた」という満足感は得られますが、それだけです。

3.3. 書籍化された場合の収益

自分の作品が書籍化されて市販された場合の収益はどれくらいでしょうか?

本の価格が 1,000円で印税が5%(*)だとすると、作家の収益は一冊あたり50円。 1千冊売れて5万円です。 1つの作品を書くには何ヶ月もかかりますから、月収換算だとおこずかい程度の金額です。
(*) 某小説投稿サイトで書籍化を申請して提示される印税が5%。 発行部数が多いとパーセンテージが上がってゆくが、最低発行部数だと5%。

ラノベで会社員並みに稼ぐには、書籍化されるだけでなく書籍化された作品がヒットしなければならないわけです。

4. 自サイトと小説投稿サイトの両方で公開すると?

小説投稿サイトでは通例、投稿されたのと同じ作品を作者が自分のサイト(あるいは他の投稿サイト)で公開することを禁じていません(そんなことをすれば作者が投稿してくれない)。

ですが、自分のサイトやブログに発表した作品を小説投稿サイトでも発表すると、同じコンテンツが複数のサイトで公開されることになります(いわゆる重複コンテンツ)。

これにより、検索エンジンの検索順位に関して自サイトと小説投稿サイトの間で競合が発生しますが、この競合において自サイトは確実に小説投稿サイトに負けます。 検索結果で小説投稿サイトが自サイトより上位に表示されます。 ドメイン・パワーにおいて小説投稿サイトが個人サイトを遥かに上回るためです。

5. まとめ

自サイトで小説を公開しても、収益につながらないでしょう。

よって、小説で稼ぐなら小説投稿サイト一択です。

アルファポリスで「お気に入り」の数が数千に達する人気作ともなれば、万単位の金額を稼げます。

書籍化のチャンスにしても、自サイトの場合そもそも他人の目に触れないのでチャンスはゼロです。

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