ファンタジー生物「レッドキャップ」とは?

一般的なレッドキャップ

一般的なレッドキャップ(Redcap)の特徴は次の通り:

  1. ゴブリン(子鬼)の一種。 妖精・エルフ・ドワーフとして扱われることも。
  2. ボーダー(*) の民間伝承に登場する。
    (*) イングランドとスコットランドの境目に当たる地域。
  3. 邪悪で人を殺す。
  4. "red cap" の意味は「赤い帽子」。 レッドキャップの帽子が赤いのは犠牲者の血に染まっているから。 "Redcap" の別名は "Bloody Cap(血まみれの帽子)"。
  5. 姿は老人。 小柄だが肉厚な体つき。 長く突き出た歯が特徴的。 肉付きの悪い痩せた指の先に、ワシのごとき爪。 目の色は赤く、恐ろしげな頭髪が肩まで伸びている。
  6. トレードマークたる赤い帽子のほか、鉄製のブーツを履き、先の尖った杖を持つ。 鉄製のブーツを履くのに動きは素早い。
  7. 廃城(特に惨事が起こったもの)に住み着くと言われる。
  8. 旅人が一休みしようとレッドキャップの住処(すみか)にやってくると、大きな岩を投げつける。 殺害に成功すると、犠牲者の血に帽子を浸す。
  9. 帽子に染み込んだ血が乾き切るとレッドキャップは死んでしまう。 だからレッドキャップは人を殺し続ける。
  10. レッドキャップに物理攻撃は通用しない。 だが、十字架をかかげたり聖書の言葉を唱えたりすると悲鳴をあげて燃え尽き、後に大きな歯を1本残す。

レッドキャップのバリエーション

レッドキャップの言い伝えにはバリエーションがあります:

  • パースシャー(スコットランド中央部にある地域)に伝わるバージョンでも、レッドキャップはやっぱり城に住む。 でも、こちらのレッドキャップは善良で、その存在を見たり聞いたりした者に幸運を与えてくれる。
  • コーンウォールのゼノア村(マーメイドの伝説で知られる)に出没する善良な妖精も「レッドキャップ」と呼ばれることがある。 ゼノア村のレッドキャップは緑色の服を着て、緋色の帽子をかぶっている。
  • スコットランドの小説家サー・ウォルター・スコット(1771~1832年)の著作に、「ロビン・レッドキャップ」と呼ばれるレッドキャップが登場する。 ロビン・レッドキャップは使い魔で、頑丈な南京錠が3つ付いた宝箱に住み、武器攻撃を無効化する能力を主人に与える。 ロビン・レッドキャップは霊(スピリット)の一種で、その仲間がスコットランド南部にある廃墟となった塔に住み着いている。

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