次の4つの言葉について説明します。
- サンダー
- ライトニング
- サンダー・ボルト
- ライトニング・ボルト
1. ライトニングの意味
「ライトニング(lightning)」の意味は「雷の放電」や「雷光、電光」です。
"lightning" の定義は次の通り:
大気中で(雲と雲のあいだ、または雲と地上のあいだで)生じる電気の放出(放電現象)。 あるいは、そのような電気の放出に伴う閃光
2. サンダーの意味
「サンダー(thunder)」の意味は「雷の音、雷鳴」です。
"thunder" の定義は次の通り:
雷の放電(lightning)のルートに沿って大気が(放電の過熱により)急速に膨らむことで生じる大きな音
3.「ライトニング」と「サンダー」の違い
上記 1. と 2. をまとめると次の通り:
- ライトニング ・・・ 雷光(視覚で認識)*
- サンダー ・・・ 雷鳴(聴覚で認識)
* 「雷光」と同じ意味を持つカッコいい和風の言葉に「いなびかり(稲光)」と「いなず(づ)ま(稲妻)」があります。 「いなずま」は「放電によって生じる電光」を意味します。
4. サンダー・ボルト
日本語の「雷」は「雷光+雷鳴」を意味します。
英語では雷の光と音を指して "thunder and lightning" とよく言います。
英語には1語で「雷(光と音の両方)」を意味する単語は存在しないのでしょうか?
それが「サンダーボルト」
存在します。 それが「サンダーボルト(thunderbolt)」です。
「サンダーボルト」の意味は「雷鳴(サンダー)を伴う雷光(ライトニング)」です。
「サンダーボルト」の意味の中心は「ライトニング」で、そこに「サンダー」が加わります。
「ボルト」に「雷光」の意味
「サンダーボルト(雷鳴&雷光)」の「サンダー」の意味が「雷鳴」。 なので、「ボルト」の意味は「雷光(ライトニング)」です。
"bolt" の意味
"bolt" の元々の意味はクロスボウの矢など「短く頑丈で鏃(やじり)が重い矢」です。 そこから「貫抜(かんぬき)」や「太くて長いネジ」など「短い金属製の棒」も意味するようになりました。
「飛来する矢」のイメージに由来して、"bolt" に「雷光」の意味が備わったとされます。
5. ライトニング・ボルト
「ライトニング・ボルト(lightning bolt)」という言葉もあります。
英語の "lightning bolt" は「ライトニング(雷光)」や「サンダーボルト(雷鳴&雷光)」の意味で使われます。
おかしな言葉
"lightning" も "bolt" も意味は「雷光」。 よって「ライトニング・ボルト」の意味は「雷光・雷光」。 同じ意味の言葉が繰り返されるおかしな言葉です。
そのためでしょうか、"lightning bolt" は一般的な辞書に載っていません。 でも音の響きがカッコいいからか、"lightning bolt" は映画や楽曲のタイトルに多用されます。
6. まとめ
- サンダー ・・・ 雷鳴(音)
- ライトニング ・・・ いなずま、雷光(放電と光)
- サンダー&ライトニング ・・・ 雷(音と光)
- サンダー・ボルト ・・・「サンダー&ライトニング」と同じ意味。
- ライトニング・ボルト ・・・ 理論上は「雷光&雷光」で意味が重複。 でも実際には、「ライトニング」や「サンダー・ボルト」の意味で使われる。