RPGやラノベに出て来る「コンジュラー」と「サモナー」の違いは?

1. コンジュラーとは

1.1. カタカナ語「コンジュラー」の意味

RPGやラノベなどのファンタジー作品において「コンジュラー」は「召喚を得意とする魔法使い、召喚術師」の意味でよく使われます。

1.2. 英語 "conjurer" の意味

1.2.1. ファンタジー作品では

「コンジュラー」を英語に戻すと "conjurer"。 英語の "conjurer" もファンタジー作品ではカタカナの「コンジュラー」と同じく「召喚を得意とする魔法使い」の意味でよく使われます。

1.2.2. 辞書での意味

"conjurer" の項に「召喚を得意とする魔法使い」の意味を記載する辞書は(現在のところは)ありません

辞書が記載する "conjurer" の意味は次の2つ:

  1. 魔法使い。ソーサラーやマジシャンなどと同じ意味
  2. 霊を呼び出す人

1.2.3. 辞書とファンタジー作品、それぞれの意味の由来

ファンタジー作品の意味の由来

"conjurer" は "conjure" と "-er" から成ります:

  • conjure ・・・「魔法や超自然的な力で霊や悪魔を呼び出す」を意味する動詞
  • -er ・・・「~する人/物」を意味する接尾辞

動詞 "conjure" の「呼び出す」の意味に影響されて "conjurer" に「召喚」の意味合いが備わったのでしょう。

辞書の意味
辞書が "conjurer" の意味を「ソーサラーやマジシャンのような魔法使い」と記載するのは、"conjurer" が召喚した悪魔や霊の力を介して魔法を使う(*) からでしょう。
(*) 精霊魔法の使い手が精霊の力を介して魔法を行使するように。

この点は実はソーサラーも同じです。 ソーサラーも召喚した悪魔や霊の力を介して魔法を行使します。 なのにコンジュラーで「召喚」のイメージが強いのは、やはり「コンジュラー」の語源である動詞 "conjure" に「召喚」の意味があるからでしょう。

2. サモナーとは

2.1. カタカナ語「サモナー」の意味

「サモナー」も「召喚を得意とする魔法使い、召喚術師」の意味です。

2.2. 英語 "summoner" の意味

2.2.1. 言葉の成り立ち

英語の "summoner" もRPGでは「召喚魔法使い」の意味でよく使われます。
でも、往年の名作RPG「ディアブロ2」では、召喚魔法をいっさい使わない魔法使いが「サモナー(The Summoner)」という敵モンスターとして登場します。

2.2.2. 辞書に「魔法使い」の意味はない

"summoner" の項に魔法使い的な意味を記載する辞書は(現在のところは)ありません。 辞書が記載する "summoner" の意味は「(主に法律的な場面で)召喚する人」。

2.2.3. 言葉の成り立ち

"summoner" は "summon" と "-er" から成ります:

  • summon ・・・「招集する、召喚する、呼び出す」などを意味する動詞
  • -er ・・・「~する人/物」を意味する接尾辞

3. まとめ

"conjurer" と "summoner" を比較すると次の通り:

  • ファンタジー作品では: どちらも「召喚魔法使い」として扱われることが多い。
  • 辞書の定義では: "conjurer" は「(召喚を専門としない)魔法使い」の意味。 "summoner" には魔法使い的な意味が皆無。
  • 言葉の成り立ち: どちらも「召喚する、呼び出す」を意味する動詞("conjure" と "summon")が由来。

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