カイト・シールドってどんな盾? ヒーター・シールドとの違いは?

RPG(ロール・プレイング・ゲーム)やライト・ノベルに「カイト・シールド(kite shield)」というタイプの盾が登場することがありますが、このカイト・シールドとは一体どのようなものでしょうか?

カイト・シールドとは

歴史

カイト・シールドは元々はノルマン人が好んで使っていた盾で、11世紀にノルマン人が英国を征服したときに英国で普及したと言われています。 カイト・シールドはヨーロッパで13世紀初頭まで使われていました。

カイト・シールドが普及する以前のヨーロッパではラウンド・シールド(円形の盾)が一般的に使われていたのですが、カイト・シールドが導入されてからはカイト・シールドのほうが人気があったようです。

形状

カイト・シールドは比較的大きな盾です。 洋風の凧(カイト)に似た形状をしているために「カイト・シールド」と呼ばれています。

カイト・シールドは当初は上辺が曲線(涙型を逆さまにした形状)でしたが、やがて上辺が水平になりました(盾をかかげたときに視界が妨げられないため)。


12世紀のドイツで作られた銅メッキ刻板
Author: Deacon of Pndapetzim
License: CC BY-SA 2.5

使用

カイト・シールドは騎兵用に開発された盾で、バックラーなどの円形の盾に比べて(特にランスを構えて突進する時の)騎兵の左半身の防御力が格段に向上しています。

カイト・シールドは縦方向に長大であるため歩兵には扱いにくかったのですが、それでもカイト・シールドは中世ヨーロッパで最も一般的な盾の1つで、一般の兵士もよく使っていました。

ヒーター・シールドとの違い

RPGやライト・ノベルには「ヒーター・シールド」という盾もよく登場し、ゲームのグラフイックなどを見るとヒーター・シールドとカイト・シールドはよく似ているのですが、両者はどう異なるのでしょうか?

カイト・シールドが改良されたのがヒーター・シールドです。 カイト・シールドよりもヒーター・シールドのほうが小型で軽量で、カイト・シールドに比べて騎乗中の取り扱いが容易になりました。

Ye Olde Gaffers Leather and Wood Works!」という中世の武具を趣味で自作されている方のサイトでは、カイト・シールドの長さが約102cmなのに対して、カイト・シールドの長さは約66cmとなっています。

カイト・シールドからヒーター・シールドへの進化は12世紀後半から14世紀初頭にかけて生じました。 鎧が軽装の兵は遅い時代までカイト・シールドを使用していました。