「キャリオン」って、どんな意味?

質問.: RPGなどのゲームに出て来る「キャリオン」という言葉の意味を教えてください。

回答.:「キャリオン」は「死肉」という意味です。

解説

「キャリオン」は "carrion" という英語をカタカナにした言葉で、この "carrion" に「死んだ動物の腐りつつある肉」すなわち「死肉」という意味があります。

"carrion" は「死肉食の~」という意味で形容詞としても使われます。 「死肉食」とは、自分で殺した動物の新鮮な肉ではなく、何らかの原因で死んだ動物の腐りつつある肉を食べることです。

ゲームに登場する「キャリオン」

キャリオン・クローラー

「キャリオン・クローラー」はRPG(ロール・プレイング・ゲーム)に登場するモンスターです。

「キャリオン・クローラー」を英語に戻すと "carrion crawler"。 "crawler" は這うようにして移動する生きもの全般(ミミズやイモムシなど)を指す言葉です。
"crawler" は「這う」を意味する動詞 "crawl" に由来しています。

したがって、"carrion crawler" という名称は「死肉食で這うようにして移動する生き物」という意味です。

既存のRPGの源流にあたるD&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)では、「キャリオン・クローラー」は次のように説明されています:

「地下に住み、主に死肉を食べる頭足類(イカ、タコ、アンモナイトなど)。 ミミズやイモムシのような体型で、触手を持つ」。

ネットで「キャリオン・クローラー」の画像を検索すると、頭部に何本もの触手を持つイモムシのような巨大生物のイラストが見つかります。

キャリオン・ワーム

「ワーム(worm)」も「クローラー(crawler)」と同じような意味(*)ですから、キャリオン・ワームはキャリオン・クローラーに着想を得た、キャリオン・クローラーに類似するモンスターでしょう。
(*) "worm" は「ミミズ」や「イモムシ」など手足が無く細長い生きもの全般を指す言葉です。

キャリオン・クロウ

「キャリオン・クロウ」は英語で "carrion crow"。 "crow" は「カラス」という意味なので、"carrion crow" は「動物の死肉を食べるカラス」という意味になります。

ただし実のところ、"carrion crow" はハシボソガラスという実在の動物の英名に過ぎません。 ハシボソガラス(学名:Corvus corone)は日本の郊外エリアにも住んでいます。 ハシボソガラスは死体をよく食べますが、昆虫・果物・ミミズ・穀類などなんでも食べます。 人に懐きます。

「キャリオン・クロウ」がRPGに登場するなら、巨大なカラスのモンスターでしょうか。

「CARRION」

2020年に発売された「CARRION」というゲームがありますが、これはプレイヤーが触手を持つモンスターになるゲームです。

このゲームを見ると、「死肉」を意味するはずの "carrion" という言葉が、「モンスター」の意味で一人歩きし始めているように思います。 このように考えるに至ったステップは次の通り:

  1. 「CARRION」でプレイヤーが操作するモンスターのイメージ画像を見ると、「キャリオン・クローラー」に似ている
  2. このゲームで「死肉」が特別な役割を果たしていないと思われる。
    • プレイヤーが操作する触手モンスターが殺したての獲物(人間)を食べる。 それは「死肉食」とは言えない。
    • プレイヤーが操作するモンスターのベースが「死肉」というわけでもなさそう。 「死肉がモンスターとして蘇った!」というような記述がゲームの説明に見られない。
  3. とすると、このゲームでは「死肉」ではなく「キャリオン・クローラー」の意味で「CARRION」という言葉を使っているのでは?

2021年現在、新しい意味を載せる早さではピカイチの Wiktionary にも "carrion" の項に「モンスター」という意味は記載されていません。

でも、そのうち "carrion" の定義に「触手を持つイモムシ型の巨大モンスター」という意味が追加される日が来る気がしてなりません。

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