質問: RPGで使われる言葉「レジスト」とは、どういう意味ですか?
回答: 次の2つです:
- 《動詞》(特殊な攻撃に)耐える
- 《名詞》(攻撃や状態異常への)耐性
詳しくは以下をご覧ください。
1.《動詞》耐える
1.1.「特殊な攻撃」とは
1. の意味にある「特殊な攻撃」とは、物理攻撃1 以外の攻撃のことです。 「魔法による攻撃」や「炎・冷気・雷・毒・酸などによる攻撃2」のことです。1 剣や槍などの近接武器による攻撃。 あるいは、弓やスリングなどの遠距離武器による攻撃。
2 魔法ではない特殊能力による攻撃。 ドラゴンのブレスなど。1.2. 使われ方
「(特殊な攻撃に)耐える」の意味の「レジスト」は、例えば次のように使います:
「くそっ! とっておきの魔法をレジストされた」
# とっておきの魔法なのに、あまり(あるいは全く)ダメージを与えられませんでした。
「レジスト」は、自分(プレイヤー)に関しても敵(モンスターなど)に関しても使われる言葉です。
2.《名詞》耐性
2.1. 耐性とは
「耐性」とは「どれだけ耐えられるか」です。
ゲームやラノベなどのファンジー作品において、「耐性」には2種類あります:
- ダメージへの耐性: 攻撃で受けるダメージをどれだけ減らせるか
- 状態異常への耐性: 状態異常に陥る確率をどれだけ低減できるか1。 この「状態異常」はモンスターの攻撃のほか、トラップ2 などによるものも含む。
1「毒(ポイズン)」の場合は、毒状態に陥(おちい)る率が低減されるよりも、毒によるダメージや毒の持続時間が緩和される程度であるのが一般的。
2「トラップ(trap)」とは「罠(わな)」のこと。 トラップによる状態異常とは例えば、石化ガスによる「石化」とか、麻痺針による「麻痺」など。2.2. 使われ方
2.2.1. 特殊攻撃と状態異常
例えば炎・冷気・雷・聖・闇という具合に、属性攻撃の種類ごとに* 耐性(レジスト)のパラメーターが設けられます。
* 例えば、炎に対するレジストは50%(ダメージが半減)だが、雷攻撃に対するレジストは30%(ダメージが1/3ほど減る)といった具合。
状態異常も同様に、状態異常にかかりにくくなる度合い(耐性)を示すパラメーターが状態異常の種類(睡眠・麻痺・石化など)ごとに存在します。
2.2.2. 物理攻撃
ゲームによっては物理攻撃(普通の攻撃)についても「耐性(レジスト)」のパラメーターを設けています。
その場合には、物理攻撃の種類が「斬撃・刺突・打撃」などに分類され、その種類ごとに耐性のパラメーターが設けられることが多いでしょう。
3. 言葉の由来
3.1.「耐える」の意味の「レジスト」
「耐える」を意味する動詞「レジスト」の由来は、英語の動詞 "resist" です。
英語の "resist" は「耐える、抵抗する」という意味です。3.2.「耐性」の意味の「レジスト」
「耐性」を意味する名詞「レジスト」が成立した経緯は次のいずれかでしょう:
- 「耐性」を意味する英語の名詞 "resistance" が短縮された。
- 「耐える」を意味する動詞 "resist" との混用。
英語の "resist" に「耐性」という名詞としての意味はありません。
4. 名詞「レジスト」の実際
名詞「レジスト」は「耐性」を意味する主な日本語ではないでしょう:
- ゲームのステータス画面や説明書では「耐性」を意味する言葉として、そのまま「耐性」と言うほか、カタカナ語の「レジスタンス」や英語の "Resistance" を使うことが多いでしょう。
- 口語* では、「レジスト」がさらに短縮された「レジ」という言い方が一般的。
* ネトゲ内でのプレイヤー同士のチャット(会話)や、ゲーム関連の掲示板の書き込みなど。